D 1.0   D 2.0
About Japanese Translation

Last update Sun Aug 20 17:04:33 2006

HTMLへの埋め込み

Dコンパイラは、HTMLファイルの中に埋め込まれたDのソースを取り出して コンパイルできるように設計されています。これはすなわち、HTMLの表現力、 整形能力をフルに活かしてブラウザで表示できるように D のソースを書ける、 ということを意味しています。

例えば、クラスを使用している箇所からクラス定義のある位置への ハイパーリンクを張る、といったことも出来るでしょう。 特に新しいことを学ぶ必要もありません。普通のHTMLの機能を使うだけです。 文字列を緑色で、コメントは赤く、予約語を太字で表示、なども可能です。 さらに、コードの中に画像を含めることでさえできてしまいます。 単にいつもHTMLを書くときのように、imgタグを使うというわけです。

DをHTMLの中に埋め込むことで、コードとコードについてのドキュメントを 一つの同じファイルにまとめておくことが可能になります。もはや、 コードの解説をコメントの中に追いやって、後でテクニカルライターが そこから抽出する…という必要はありません。コードとドキュメントは 複製の労力など必要なく同期して管理できるようになります。

この動作の原理は簡単です。 もしコンパイラに渡されたソースファイルの名前が .htm か .html で終われば、コードはHTMLに埋め込まれていると仮定されます。 するとまず前処理で <code> タグと </code> タグ以外の部分が分離され、 次に全てのHTMLタグが取り除かれます。 最後に、エンコードされた文字はASCII文字へ変換されます。 元のHTMLファイルの改行はそのまま残すので、デバッグに使う行番号は変わりません。 この前処理済みのテキストが、 Dコンパイラへと渡されます。

今あなたがご覧のこのHTMLファイルも、D の "hello world" プログラムを埋め込んだ例です。このファイルはコンパイルして実行することができます。


import std.stdio;

int main()
{
 writefln("hello world");
 return 0;
}